南国の市場見た事も無い魚と果実包丁が鈍く光る南国の駅舎聴いた事も無い言葉と汽笛列車の遅れは当たり前南国の森林触れた事も無い動物と昆虫草いきれの中に確かに息づいている南国の浜辺感じた事も無い静寂と人恋しさふと見上げれば満天の星
南国の空気が伝わってきます。
喧騒のようなものや、そこで交わされる聞いたこともない言語、そこにいる生き物からなにから未知のもの、とてもワクワクしますね。
〆の星空もいいと思いました。もっと迫ってくるような叙情があったら、読み手に伝わったかな、とも思いました。
でも下山さんの作風の根底にある、シンプルな言葉選びのなかにこそ、何かを感じさせたい意図があるのかもしれませんね、そう感じました。